漕ぎ進めれば漕ぎ進めるほど、時間が経てばたつほど、この場を去りたくない気持ちが出てくる。
と同時に、安全な場所でゆっくりとしたいという真逆の気持ちがあるのもまた正直な気持ちであった。
南東アラスカをカヤックで漕いでいるその「今」をただただ噛みしめるように感じた1日
朝を迎えた。思わず生きていることにホッとしてしまった。
「ありがとう」そんな言葉が自然と脳裏をよぎる。
毎日が当たり前のようにくる日々になれてしまっていた自分には、すごく新鮮な気持ちだった。
さぁ今日は初日にテントを張ったフロートまで戻る予定だ。
明日の昼には迎えの船が来る。最後だ。
何も見逃してはいけないし、全てを感じたい。
そう思わずにはいられなかった。
漕いだパドルから流れ落ちる水滴の音さえ愛おしく感じる。
さ~、Rudyerd 最深部へと戻ろうではないか。
そして、まだ入っていない側の奥に入ってみよう。
噛みしめるように過ごした1日だった。
体の奥にしみわたるように過ごした静かな1日だったので、写真をあまり撮らなかった1日でもありました。
ついにカヤックで漕ぎ回って過ごしたMisty Fjords National Monumentでの5日間の最終日
遂に最終日の朝をフロート上で迎えた。
張りつめた冷たい空気の中、低い雲が空と水面の両方を滑っていく。
最終日の朝にふさわしい清々しさだ。
一人で2〜3時間漕いでこよう。
最後にこの空気感を自分の体の隅々まで味合わせてあげよう
ここに来れた運命、受け入れてくれた自然、出会った人々と野生生物、そして見えないところで力になってくれた人達。
全てに感謝したい。
間もなく船が迎えに来る。かけがえのない旅が幕を閉じようとしていた。
終わり
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