キャンプ場周辺は道のない広大な土地が広がっているので、歩き放題♪
地図を片手にツンドラ地帯を満喫しながらお散歩してみました。
デナリ国立公園最深部にあるワンダーレイクキャンプ場周辺をお散歩してみた
6月9日
この日もマッキンリーは厚い雲に覆われたままである。
時折小雨がぱらつく寒い日になった。
昨日の予定通り、ツンドラ帯を歩いてみることにした。
予想通り、足下はズブズブ。とても登山靴では無理だ。
長靴を持ってきておいて、本当に良かった。
所々に、氷河が後退した時に出来た池があったり、氷河に運ばれた岩があったりして興味深い。
ツンドラ帯ではグリズリーよりもムースなどのほうがよく見かけるらしいが、途中でちゃ~んとグリズリーの糞を見つけました。
やっぱりいるのです。誰もあたりにはいなく、足下を静かに水が流れている。
見渡す限りまだまだツンドラは続いている。
この果てしない空間がこの地球上に残っていることが本当に嬉しい。
そして、人数制限と厳しいルールの下、こういった素晴らしい自然を体感できるシステムがあるということにも本当に感心した。
歩けど歩けど、ツンドラ帯。
地図を見るとこれ以上行くとどうやら針葉樹林帯に入りそうだ。
視界が無くなるのは少し怖いので、そろそろ折り返すことにする。
時折シギの仲間が舞い降りて、虫をつついていく以外には動くものはない。
周りを飛んでいる100匹以上の蚊は別だが、それにも慣れてしまった。
最近ではモスキートネットのうっとおしさがイヤになり、ほとんど顔を出して歩いている。
もちろん顔には例のディートと呼ばれる虫除けをたっぷりと塗ってあるが・・・。
まぁ、蚊は一つの風物詩みたいなものですね。
ちなみに、この時期はまだ蚊が出てきて間もないから、まだ少ない方だとレンジャーの人は言っていました。
恐るべし・・・。
6時間ほどのツンドラお散歩を終えて、またテント場へと戻る。
テント場で、ここで知り合った仲間達と2時間ほど話をしていると、何やら雲が動き出したのだ。
みんな一斉にマッキンリーがあるであろう方向に向かって目を凝らす。
時折真っ白な雪で覆われた巨大な山の一部が見えるが果たしてそれがマッキンリーなのかどうか分からない。
寒い中、山の一部が見えるたびにみんなで一喜一憂して、結構楽しかった。
ミスティーでは人に会わなかっただけに、余計こうやってみんなで自然を観ることの楽しさを感じられた。
メンバーも本当に良くて、非常に楽しかった。
良い人に逢う・・・。これもまた旅の醍醐味のひとつだ。
もしやあれがマッキンリーか!と一同思うものの、皆自信が無い。
では、地図とコンパスで位置があっているかどうかを調べてみようということになり、調べてみるが微妙にずれている・・・。
どうやら違うらしいが、みんな盛り上がっている。
夜も10時を過ぎる頃になると、少し夕焼け(?)っぽく山や雲が赤く染まり始めた。
これがまた本当に綺麗なのだ。
テントの入口を開ければ、山々とその麓に広がるツンドラ帯が一望できるので本当に贅沢なテントサイトだ。
しかし、結局この日はこれ以上雲がとれそうにもなかったので、明日に期待して眠ることにした。
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