ホソバハグマ
Ainsliaea faurieana
科名:キク科(Compositae)
観測日:2017.10.13
標高:620m付近
○○○ハグマというのは全国にたくさんありますが、このホソバハグマは屋久島の固有種となります。
主に沢沿いで普通に見る事が出来るので、沢沿いの岩場などをキョロキョロしていれば見つけられるでしょう。
キッコウハグマなどは森林内の方がよく見かけますので、棲み分けているのでしょうか。
それぞれの種で花の違いはほとんどありませんので、ハグマの名前は葉の形状によって特徴を出しています。
ホソバハグマを漢字で書くと、「細葉白熊」となります。
白熊(シロクマ)?と連想してしまうとこうなってしまいます。
これはしっかりと白熊(ハグマ)と読まねばなりません。
ちなみに、ハグマとは中国産のヤクという動物の白い尾をさします。
よく、鎧の装飾として見る白いフサフサのあれです。
徳川家康が好んで身につけていたので、何となくイメージにある人が多いのではないでしょうか?
江戸城が新政府軍に没収された時にも、このハグマは薩摩、長州、土佐の3藩に渡り、指揮官クラスが身につけていたようです。
黒毛が薩摩藩(黒熊:こぐま)に、白毛が長州藩(白熊:はぐま)に、そして赤毛が土佐藩(赤熊:しゃぐま)へと渡って行ったようです。
毛を染めて、槍などの装飾や采配にも使われていたようです。
他藩の利用は認められてなかったと言われていますから面白いですね。
薩摩藩はやはり白熊を取ってきて欲しかったと思うのは自分だけでしょうか?(笑)
固有種であるホソバハグマ。
でも、色んな物語から少し身近に感じて頂けましたか?