アラスカ【Arrigetch Peaks】ゲーツ・オブ・アークティック国立公園9日間のキャンプ旅(Day2-3)

初日から命に関わる道具が2つも破損していることが発覚…

かなり手痛い事実だが、もう8日後までは誰も来ない…

何とかするしかないのだ…

 

2日目

あいくにくの悪天候にあい、この日の移動は諦めた。

地形確認のために、もう少し上の稜線まで出てカンをつかむ。

その後は持参した「極北の動物誌」を読んで一日を過ごした。

こんな日は、のんびりと本を読みながらアラスカを感じるのが私の楽しみ方でもあるのだ♪

 

 

北極圏の空気を感じながら『極北の動物誌』を読み、そして同じ世界・Gates of Arctic 国立公園でArrigetch Peaks 目指して歩く

 

3日目

ガスはあるが移動開始。全く先が見えない。

地図を見ようとした時、コンパスが無い事に気付いた。

確かに昨日まで使っていた。もしかして、テント周辺に置いてきたのか。

つくづく情けなくなる。一体今回はどうしたというんだ。自分を責める。

戻っても見つけられる保証は無い。見える範囲の地形と地図を頼りに行くより他ない。

大局を間違えなければ、何とかなるはずだ。そう信じて、一歩一歩進む。

何個か大きな尾根を越え、そろそろ谷筋に入る頃だ。覚悟を決めて行かなくては…。

そう思っていると、突然景色が開けた!

 

真っ白に覆われていた景色が、強い風に吹き飛ばされて視界が一気にクリアに広がった時の写真

 

 

先の尾根が見えるぞ。

視界のある間に出来る限り地形を頭に入れて、地図を見、また遠くを見る。

うん、間違っていない。大丈夫だ!

もう一つ大きな尾根を越えて、谷に入り込めば湖があるはずだ。

そこが今日の目的地だ。山の神様…。

 


 

オコジョの仲間が礫の隙間からヒョッコリと姿を見せたのを収めた写真

 

一度良い兆しがあると、物事は良く転んでいくものである。

写真には撮れなかったが、雷鳥の群れに出会ったのだ。

12,3羽の雷鳥が岩場をうろちょろしていたのだ。

急いでカメラを取り出そうとするが、レンズが広角用のものになっていて望遠に交換するのが間に合わなかった。

しかし、確実に運気は上がってきた。というよりは、彼らから力をもらった。

この広大な土地で他の生き物に出会う。それがどんなに心温まる出来事であることか。

更に更に、オコジョの仲間も現れたのだ。しかも好奇心旺盛でこちらをかなり気にしている。

岩の間を走り抜けてはひょっこりと顔をだす。

これを幾度も繰り返してはどんどん近づいてくる。

こちらもカメラを構えてはいるが、神出鬼没でなかなか完全なショットは撮らせてもらえなかった。

まさにモグラたたき状態だった。

それでも、その愛嬌のあるかわいらしさはちゃんとお裾分けして貰った。

 


 


 

足元で茶色くなっている小さな草本が凍てついていて、遠くには見渡す限りの尾根がいくつも広がっている写真

 

気分を良くして進んでいく。雲はご覧の通り大分なくなった。時折、雲に包まれることもあるが、もう十分だった。ここは深い谷の近くで、山の反対側から冷たい風が通り抜ける場所らしい。灌木もそちら側だけが凍てついている。寒いからこそ美しい。そんな風に思える風景が広がり始めた。というよりは、しっかりとした視界が持てることが久しぶりだった。あとは湖をみつけて、その近くでテントを張るだけだ。ちゃんと見つかるだろうか・・・。

 


 

コンパスのない状態でやっと巡り逢えた目的地となる池を最初に見つけた時の遠景写真

 

地図を見ながら少し修正を加えて谷に下りていくと、ナ・ナント目の前に湖があるではないか!!!

間違いない。それにしてもまさかこうもドンピシャで出られるとは夢にも思わなかった。

嬉しくて、嬉しくて涙がこみ上げてきた。

と同時に、心の奥底からホッとした・・・。

この時の感動は一生忘れないだろう。

湖を見回すと、どう考えても動物が利用していそうな場所なので、テントを張る場所も吟味する。

実際に、水場の周りには確かにオオカミやムースの足跡もあった。

安全のためにも動物のためにも、距離をあけてテントを張る。

それにしても最高の場所ではないか!

何より無事にここに辿り着けたことが嬉しくて仕方がない。

動物に存在を知らせるために、何度か叫んでみた。

すると、こだまが何度も何度も響き渡った。

気持ち良くなって何度も何度も叫んでいたら喉が切れた・・・。

調子に乗りすぎてしまった。気を取り直してまずは食事だ。

おいしいものを作って食べるぞ~。

 


 

テント場近くでご飯を食べるべく荷物を広げた写真

 

周りの山々はハッキリとは見えないが、居心地の良い場所だ。

相変わらず寒いがそれも当たり前の事になってきた。今夜はビーフシチューだ。

一日の終わりに飲むコップ1杯のワインも嬉しい。

1杯だけだなんてちょっと寂しいが、最終日までワインを楽しむにはやむを得ない。

寒い中、ちびちびと飲むワインもまた格別だ。ごはんもおいしい。

運ぶのは大変だが、おいしい料理を一日の終わりに食べられるというのは最高の喜びだ。

食後はコーヒーを煎れて、再び体を温める。

ちなみにテント場、食事場、食料置き場の3箇所が三角形を描くような位置関係で陣取っている。

こうすることによって、クマがテント場に来るのを防いでいるのだ。

匂いの付いた衣服もビニールに入れて寝袋に入る。

最後に、また一声叫んで就寝だ。

痛っ!のどが痛い・・・。

 

 


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