この現場を発見した瞬間の私を想像できるでしょうか?(笑)
感動して、軽く動揺さえしましたよ。
ツアー中でしたが、お客さんにもこの感動の瞬間を捉えるためにしばらく待って貰いました。
ま、私のツアーではこのような場面は珍しくないのですが…(笑)
これは、そらく「クチキクシヒゲムシ」でしょう。
もちろん、見ての通り交尾をしているわけですが、一番下が♀で、あとは全部♂。
しかも、♀は三匹の♂を載せながら歩いて、しかも産卵管を伸ばしていました!
♂の触覚は名前の由来の通り、櫛のような形をしています。
♀は所謂昆虫の普通(?)の触角です。
体は♀の方が大きく、20mmに満たない程度だったかと思います。
木に産卵するのですが、セミの幼虫にも寄生するとの見解もあります。
実際の所は、日本では証明されていませんが、海外ではそのようなことが確認されているようです。
ちなみに、体色が「黒」「茶」と二色見られますが、同じクチキクシヒゲムシです。
茶色がオーソドックスな色のようですね。
ここで似たような写真を三枚も載せたのは、触角の違いを見て欲しかったのと、必ずしも♀に直接乗った♂が交尾に成功している訳では無い点です。
上の写真では、二番目の♂に産卵管が伸びているのが分かりますか?
こちらの上の写真では、交尾しているのは二番目の♂のように見えます。
結局、最後は二番目と三番目の♂は振り落とされ、♀に直接へばりついた♂と一緒に消えていきました。
私が見たのは、花崗岩の上で何故か木の上でなかったです。
産卵できる場所で交尾した方が効率的だし、安全なのにね。
予想外のモテモテぶりで、樹上から落ちてきたのかな?(笑)
いづれにしても、素晴らしい瞬間に出逢えて幸せでした(*^_^*)