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南西アラスカ【Kachemak Bay】 5日間のカヤックキャンプ旅(Day2&3)

 

私がアラスカを知ったのは、友人からもらったこの1冊の本からだった…。

 

 

写真集なんて全く好きで無かった私が、その写真と、その景色を綴った言葉に心をわしづかみにされて、何度も何度も読み返したのを覚えている。

そのアラスカに私はなんと今居るのだ…

そんなアラスカのスタートだっったので、どうしてもアラスカで星野道夫さんの本を読みながら、本の世界と同じ空気感を味わいたかったのだ…

 

星野道夫さんの本にあった世界が今目の前に広がり、自分はその南西アラスカをカヤックで旅しているのだ

 

針葉樹で覆われた山肌から突然もの凄い勢いで真っ直ぐに広がりながら落ちている滝の写真

 

2日目

この日は朝からもの凄い風が吹いて、とてもこぎ出せるような状態では無かった。

時間的にもスケジュール的にも余裕があるので、今日はもう1泊ここで泊まっていくことにした。

そう決めると気分は楽で、再びシュラフに潜り込み、持ってきた本を読む。

外は風がゴーゴーとうなりをあげているが、テントの中は快適そのものである。

星野道夫さんの「旅をする木」を開き、ゆっくりと読み進んでいった。

 

 

アラスカでこの本を読んでみたかったのだ。

読んで疲れては、眠る。

そんなことを何回か繰り返した所で、風が止んできた。

滝の所まで行って、のんびりとあてもなく漕いでみた。

夜は3cm位の厚みがある牛ステーキを焼いて食べた。

おいしかった~!

が、この写真も無い・・・。

俺は食べることに夢中になっていたのか・・・。

はずかしい・・・が、おいしかったからしょうがい(笑)

 


 

前日まで続いていたどんよりした曇り空から一転、真っ青な青空が広がり、テント場の周りの緑も一段と輝いている写真

 

3日目

起きてみるとテントの外が明るい!

おっ、これは快晴か?!

外に出るとなんとこの景色です。

思わず「おっ~~!!!」と叫んでしまった。

ついに、遂に来ましたピーカンが。

しかしナント綺麗なんでしょう。

ここは、昨日からテントを張っている場所です。

テント場からこの景色ですよ。

綺麗すぎて頭がおかしくなりそうでした。

もちろん朝食もこの景色を眺めながら・・・。

コーヒーはもちろんちゃんとしたドリップで。

すがすがしい朝の空気にコーヒーの香りが広がります。

う~ん、至福の時・・・。

朝食を終えるとそそくさと出発の準備。

こんな快晴の日に漕げるのだから、一刻も早く進水しなくては!

 


 

漕ぎ出したカヤックから撮った写真で、水面の向こうに広がる青い空と白い雲、そして雪を所々まとった山々が奥にみえている

 

るんるんるんっ!

パドルを動かす腕も軽やかで、たまに漕ぐのを止めて大きく息を吸い込む。

新鮮な空気が深く深く自分の中に入っていくのを感じる。

青と白と緑のコントラストが本当に目に眩しい。こ

んな天気を待っていたのだ。

自分の中からグングンと元気が湧きだしてくるのを感じる。

昨日無理をして漕ぐのをやめたのは正解だったなぁとフッと思った。

 


 

Sea Star Cove Public Use Cabin と書かれたお洒落なキャビンが木立の中から姿を現している写真

 

地図を見るとSea Star Cove Public Use Cabinと書いてある。

往路でも探したのだが、その時は見つけられなかった。

どんなものか興味があったので帰りは本気で探しながら進んだ。

するとドラマに出てきそうな3人家族と犬1匹が、このキャビンを使っていた。

立ち寄り、声をかけて見せてもらうことにした。

中も自由に見て良いよと言ってくれて中まで見たが、本当に綺麗で気持ちよさそうだった。

トイレは無くて、ちゃんと埋めるようになっている。

あたりが汚れたりしている形跡は皆無。

この家族はアンカレッジから来ていて、Homerからボートをチャーターして、必要なもの全てとカヤックをボートに積んでここまで送ってきてもらったそうだ。

そして、このキャビンをベースにのんびりと釣りをしたり、カヤックをしたりして過ごすのだそうだ。

 


 

キャビンの前に広がる雄大な景色と係留した自分達の赤いカヤックが写った写真

 

まだ3歳ほどの女の子も一緒なので、こういったキャビンを借りて安心して自然を楽しむには最適だと思った。

お母さんは、子供に自然を伝えたくて毎年こうやって色々な所に行っているとの事だった。

ただし、結構人気があるらしく予約は大変とも言っていた。

ちなみに、1日60ドルほど。

紅茶をご馳走になり、この景色を見ながらのんびりした後この幸せそうな家族に見送られて再出発をした。

素敵な人に出会えたなぁ。ここアラスカの人は本当におおらかだ。

 


 

玉砂利で構成された岸に長いロープで赤いカヤックを係留し、木陰で休憩しようとしているところの写真

 

しばらく行くとまたまた玉石の砂利を敷き詰めたようなビーチがあり、ここでお昼にすることにした。

毎回、お昼は朝のうちにサンドイッチを作っておいて、どんな天気でもすぐに食べられるようにしてある。

だから上陸し、気持ち良い場所を見つけたら直ぐに食べられるのだ!

日差しが強くて暑い位なので、日陰で腰を下ろした。

打ち寄せる波の音を聴き、肌で少しひんやりした日陰の風を感じて食べるサンドイッチは最高だ。

そして、食べたらお昼寝。

こんな良い天気には、お昼寝は欠かせない。

あ~、これ以上何を望むものがあろうか・・・。

 


 

この日の目的地である、Kayak Beachにむけてカヤックを漕ぎ進め、焚き火をしながら南西アラスカの景色を味わう

 

ハクトウワシの巣があって、深い森の緑にハクトウワシの白い頭が映えているアップ写真

 

気持ち良く昼寝をしたあと、再びのんびりと漕ぎ出す。

1羽のハクトウワシが旋回している。

その更に先に目を移すと、巣があるではないか!

大きいものだと直径で2m近くにもなるらしい。

だから結構遠くからでも直ぐに分かる。

旋回しているハクトウワシは、辺りを見張ってでもいるのだろう。

実際、ずっと観察しているとカラスが3羽やってきて、それを一生懸命追い払っていた。

ここアラスカでは、ハクトウワシを見る機会が本当に多い。

これだけの大型の猛禽類がたくさん生きていけるだけの自然が、まだこのアラスカには残されているのだ。

 

 

 


 

Tutka Bayの出口から向こうに見える小さな島々を見ている時のカヤック上からの写真

 

やや日が傾いてきた頃、やっとTutka Bayの出口に差し掛かった。

ここを抜けて右に梶を取れば目的地のテントサイトだが、あえて左に梶を取ってHerrin Islandsをグルッと回ってみることにした。

小さな島々が点在していて、そこを縫うように進んでいく。

ずっと広い所を漕いでいたので、たまには狭い所を漕ぐのも楽しいものだ(笑)。

すると風が強くなってきた。やや長居が過ぎたようだ(汗)。

グングン海は荒れてくるがあと少し頑張れば波を後ろから受けられる。

風と波に押されるように目的地であるKayak Beachに向かう。

 


 

小さな島々を回りこんだら、景色は急に広がりを見せて、また大きな青空と白い雪を被った黒い山、そして、鉄のような鈍い光りを放つ水面の写真

 

島を回り込むと波は穏やかになったが、雲が風の強まりを物語っていた。

ここは風が出やすいポイントであると聞いていたので、特別にビックリはしなかった。

さぁ、あとひと漕ぎで目的地だ。時

間はたっぷりあるが、今日は大分漕いだのでそろそろおいしい夕食にありつきたい(笑)

 


 

穏やかな水面に、夕陽が鏡のように映し出され、砂浜には私たちが作った焚き火が赤く火を灯らせている写真

 

無事にカヤックビーチにたどり着き、テント設営をした。

このテン場は更に整備されていて、木組みのされた板の上にテントを張れるのだ。

これなら雨の日でも快適である。

これは非常にありがたかった。

そして、すぐにシーカヤックに乗り込み、貝採りに行った。

昨日恐る恐る食べた貝が非常においしかったので、今日はたくさん採ることにしたのです(笑)

ムール貝に似ていて、岩にビッシリと着いているのです。

グローブをして夢中に引きちぎっていました。

大きいものを選んで採り、大満足で浜へ戻って、流木を集めて火を付けました。

貝は火であぶってガーリックソルトをかけて食べたり、リゾットにしたりともうおいしいの何のって!

更に、落ち行く夕日をバックに焚き火を眺め、ビールを片手に採った貝料理を食べる。

ふ~、身も心も満腹ですぅ。

 

 

[button-yellow url="https://pockets.jp/blog/2019/06/30/kachemak-bay-day4/" target="_self" position="center"]4日目を漕ぎにいく[/button-yellow]

 

 

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