南アルプス縦走 4日目|甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳をつなぐ快晴の一日

雲海の先に広がる大展望と仙丈ヶ岳への道
4日目。前日まで降っていた雨が遂に止んだ・・・。小屋から出ると外にはまだ星が残り、街明かりが見えた。遂に天気が回復した。そろそろ太陽が見たい頃だ(笑)今日は甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳の両方のピークを踏む日だ!こりゃぁ楽しみってもんだ♪

六合石室を出てから一時間ほど登るのだが、眼下には雲海がびっしりと広がっていた。まるで誰かがクリームをぶちまけたようだ!トロリとした雲海の向こうには、去年訪れた北アルプスの山々が遠く彼方までその山脈を連ねている。美しい♪やっと巡り逢えた光景だ・・・。この素晴らしい景色に巡り合わせてもらえた事に感謝するばかりだ。特に雨続きだったので、この感動もひとしおだった。

北アルプスから中央アルプス、そして八ヶ岳を見ながら甲斐駒ヶ岳山頂に到着。昨日はガスの中見廻した景色が、ほ~れこの通り♪遠く富士山までその姿を見せているではないですか!
写真を見てもらうと分かるのですが、富士山まで伸びる尾根をずっ~と歩いてきた訳です。旅もいよいよ四日目。これから目指す山々と、既に通ってきた山々が見える。歩いて来たラインが長くなり、これから行くラインが短くなっていく。嬉しくもあり、ちょっと寂しくなる瞬間でもある。

去年に引き続き、記念撮影の一枚。去年はジャンダルムで撮ったっけ(笑)久しぶりの日光を楽しむべく行動食を早くもムシャムシャ食べ、見える限りの山々をボォ~と眺めたり、双眼鏡で覗いてみたり♪何をしても気持ちが良いのだ。
ビショビショの手袋や靴、そして毎日履き続けている濡れた靴下(笑)これらを一気に乾かして殺菌してやるぅ~と思い、乾かすことに。手袋は良し。靴もまぁまぁ良し。靴下がいけなかった・・・。
中途半端に乾かしたので、殺菌どころかむしろ菌を繁殖させてしまったのだ(泣)この日を境に、私の足環境は残念なくらい臭~い匂いを纏うことになる。失敗した~!!!

心地よい秋の空の下、優しい太陽の陽を浴びながら甲斐駒ヶ岳を下っていく。下りは、直登ルートでなく、太郎ちゃんが登りに使った迂回ルートだ。風化した花崗岩が砂浜の砂のように足元を覆っている。ゆっくり歩くと大変なので、勢いを逃がしながらグングン下っていく。
振り返ればもう山頂は遠くに・・・。確かに良い山だ。うん。このまま人に会わないのかなぁと思っていたら、途中で一人の登山客に会った。こんな良い天気に、結局一人だけ。しかも明日からはまた天気が下り坂なのに。

登りで通った道を駒津峰までもどり、そこから双児山を通っていく。初めて蒼い空のキャンバスに紅葉の色が載る♪この清々しさよ。何と言っても四日目にして初めての快晴だ。そりゃぁ~、テンションも上がるってもんでしょ(笑)
紅葉も予想以上に色づいていて、これまた感激♪足元見たり、空を見上げたり、まぁ歩くのが忙しいこと(笑)でも、気持ち良くて仕方がないんだよねぇ。

温かくて袖をまくり上げながら歩く太郎ちゃん。この尾根歩きも空が近くて良かった。どうやらうちらには本格的な日光浴が必要なタイミングだったらしい(笑)甲斐駒ヶ岳から仙丈ヶ岳との鞍部となる北沢峠まで標高差が約1,000m。グイグイと下りていきますぞぉ~♪

グイグイ下りて、ついに北沢峠にたどり着く。もの凄く良い雰囲気の長衛荘という山小屋(?)の横に出る。とても気持ちの良い森の中にあって、ここに来てのんびりしているだけでも気持ち良いのではないかと思ったくらいだ!
もしくは、ここに泊まって基地として、甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳にそれぞれ日帰りするのも手だなぁ♪いや、ここに一泊して仙丈ヶ岳山頂付近の山小屋に泊まるのも良いかなぁと妄想は広がる(笑)実際、ここをお散歩しているご婦人に会い、その歩いている様がすごく画になっていた。ステキな楽しみ方だなぁ。
さて、水力発電で動いている綺麗なトイレを借り、エネルギー補給をしたら再出発だ。道は勾配が緩く、しかも良く整備されていて歩きやすい。シラビソが立ち並ぶ森の中をじんわりじんわりと登っていく。なんせ一年ぶりの外の山だから、見る物全てが新鮮♪綺麗な景色に巡り会う度に、「はぁ~♪」とため息付いて眺めては、写真を撮り(笑)後ろ姿から楽しさが伝わってきませんか?(笑)

途中に今何合目という看板があるので、二合分ずつ歩いては小休止。せっかくの好天だから、のんびり行きたいじゃないですか♪
午後に入ると雲も出てきて、仙丈ヶ岳が見え隠れしている。どの山もそうだけど、早く登り始めることは必須だね。早く起きれば星も見られるし、夜明けの最中に歩けるし、山頂ではクリアな景色も楽しめるという訳だ♪夏なら雷の心配も減るしね!
うちらは昼からこの山に取り付いたので、まぁ雲が出て来るのは仕方がない。しっかし、たおらかで優しい雰囲気の山だなぁ。近くに見えるけど、実際はそれなりの距離があるもんだよなぁ。

ついに小仙丈ヶ岳に到着~。あまりにもステキな看板に感動♪屋久島の看板もちょっと見習いませんかぁ(笑)綺麗とかも有るけど、遊び心があって風情がある。感じ方は色々なのかもしれないけど、私はすっごく気に入りました。
画も山によって変わっていて、楽しかったなぁ。さて、小仙丈ヶ岳に付く頃にはガスにすっかり覆われてきました。まぁ、たまに風で飛ばされて視界は戻るけど、基本山頂部はガスっていました。

周りを見渡せば雨の中歩き続けた早川尾根が顔を出している。ずっと雨の中見てきた尾根が晴れていると、なんか妙に面白くなってくる(笑)ステキな尾根だったけど、いつかこんな天気でも歩いてみたいナァ。

いよいよ仙丈小屋に到着だ。四日目の終着地点だ。この辺りはテントは禁止で、山小屋も同じくテント場無し。よって、この小屋のお世話になることになっていた。この日は、食事もお世話になることになっていたので、時間的に仙丈ヶ岳登頂を諦めた。
六合石室から来たので、それでもちょっと遅れることを了解してもらったくらいだしね。夜ご飯楽しみだなぁ♪何と言っても栄養を補いたい(笑)気合い入れて食べてやるぅ~(笑)

この日は55名収容の小屋に、たったの5名が宿泊。静かでのんびりと出来、しかもみんな良い人。話していてとっても気持ち良かったし楽しかったなぁ。話をしていて外を見ると、夕陽が甲斐駒ヶ岳と雲を染めているではないですかぁ~♪カメラ持ってみんな外に飛び出していきました(笑)なんかこういうのって良いですねぇ♪

陽が落ちていく中、小屋の奥には藪沢カールが広がっている。小振りだけど、ちゃんとしたカールなのだ!明日は、小屋の裏から尾根に取り付いて、カールの縁を廻るようにして仙丈ヶ岳の山頂を目指す。
夜ご飯を食べながら、それぞれの行程を話したり、他愛もない話をしたりしていると、ご主人がレトルトの米と中華丼やらカレーやらを4食分も持ってきてくれた。
先日まで外壁の塗装をしていて、その作業員の方が置いていったらしいが要らないので持ってけということらしい。ナントありがたい!!二人で分けても、二回は豪華なご飯が食べられる計算になる。それに、何と言っても切り詰めていた食料にゆとりが出来る♪
あ~、ありがとうございます。本当にありがとうございます。ご主人、またいつか遊びに来ますぞぉ!


