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最初に、おことわりさせてください。
かなり私事であり、まだ気持ちの整理がついていない状態で書いていますので、
ケモ(愛犬)を知らない方は読み進めない方が良いと思います。
ケモを知っている方、いままで関わってくれた方は恐縮ですが、最期までお付き合いいただけたら有り難いです。

始めに。
2012年10月21日。朝7時過ぎ。ケモちゃんは永眠しました(泣)

2011年の暮れ。
いつも通り、私は自転車でケモは繋がずに3km程の散歩道を走っていました^^
もういつもの光景です。
ケモは走るのが大好きですからねぇ。本当に気持ちよさそうに走ります。
そんなもう14年以上続いたあたりまえの日常の途中で、突如ケモが横に倒れて歩けなくなってしまいました。
私以上に困惑していたようです。ケモ自身、どうなったのか分かっていないようでした。
私はすぐに車を取りに行って、車に乗せて家まで運びました。
その日から、ケモはほとんど歩く事が出来なくなりました。日に日に…。

それでも、寒い冬を越え、春を迎え、夏を越し、爽やかな秋晴れを迎えていました。

奇しくも、妻が鹿児島に行っており、私と子供2人、そしてケモでお留守番でした。
その分、私はいつも以上にみんなと向き合う時間を持てていました。

私がアルプスから戻ってきた時、既にケモの容態はいつもと違っていました。
先にお断りさせていただきます。
この先、内容がみなさんの気持ちを害するかもしれませんので、ケモの最期を知りたいと思う方だけにこのまま読み進めていただけますでしょうか?
私も書くのを相当躊躇いましたが、事実にはまた何かどなたかにとって役立つ事があるかもしれないと思うのと、どんな状態であろうとケモの最期を知って欲しいという勝手な気持ちがあってのことです。

私がアルプスから戻ると、ケモの周りにハエがたくさん群がるようになっていました。
もう立っておしっことかうんちが出来ない状態だったので、ハエが来る余地はあったのですが、それでも妻は毎日お腹の方を洗ってくれましたし、掃除はしていました。
だから、今までとの違いを痛感していたのです。何かおかしいと。
必死にハエを振り払い、やつらの卵を洗い流し、1日中蚊取り線香をいくつも焚き、ケモ用の網でできた家を造り…。来るハエは少しずつ減りましたが、それでもやつらが密かに産んでいた卵は厄介でした。
獣医さんから専用の薬を貰って塗布し、Facebookでケモが冬を越せるようにタオルや洗濯機を頂ける手配を整え、親ともどんな風にケモの居場所を改善したら良いか話しあって、いよいよ準備が出来てきたそう思った夜でした。これが20日の事です。ケモは寒かったのか夕方鳴いていたので、毛布をあげたらまた静かになりました。本当に我慢強い子で、いつも私達のことを気遣っている本当に賢くて、強い犬でした。
そんなケモが寒いと言ってくれて、嬉しかったなぁ(泣)
最近は力無く夜鳴くことも多く、気を揉んでいたのですが、今朝までは比較的静かだったので、よく眠れたのかなぁ〜って思って少し嬉しかったのです。
21日の朝は平内の運動会があったので、お腹だけは朝に洗っていこうと思って、ケモをシャワーの所に連れて行きました。
今思えば、わざわざ温かい場所から隅の土がある所に移動していたので変だなぁって思っていました。
でも、前夜から首輪も紐も外していたので、それで移動したのかなぁって思った程度でした。

ケモをお風呂場に連れて行き、憎き、憎きウジが這っているのを見ては温水シャワーで流して、シャンプーで洗っては流して、洗っては流してを繰り返していました。
前の日なんて1時間半近くはずっとやっていました。
私はここまで虫を憎んだことは、過去に無いと断言できます。
頭では、分かっているのですよ。ウジの自然界の役割なんかね。
そんなもんどうでも良いんです。気持ちで許せなかった><
心の奥底から憎かった
ケモちゃんも気持ち良いのか最初こそ水を嫌がっていましたが、気持ちよさそうでした^^
シャワーも気持ち良かったでしょうが、スキンシップが嬉しかったのかもしれません。
永遠に知る事はないでしょうが、もし少しでも気持ち良く、スキンシップを喜んでくれていたらそれは私にとって本当に嬉しいことであり、救われます…。

そして、今朝のシャワーを終えて、運んでいる時にケモの体の脱力感に気付きました。
体を拭くために下ろすと、目を見開いていて、後ろ足を突っ張り始めました。
いくら声をかけてももうダメで…。
こんなに泣いたのはいつぶりでしょうか。
もっと世話をさせて欲しかった。
もっと、ワガママを言って欲しかった。
やっと準備が整って、もっと快適に過ごしてもらえると思った矢先だったのに。

ケモの体を拭きながら、ケモを看取りました。
目を閉じて上げると、いつも陽向で気持ちよさそうに寝ている表情と全く同じで…。
大好きな散歩も出来ず、立つ事も出来ずに居た10ヶ月。
ケモは本当に頑張ったんだなあって、改めて思いました。今更ですよね?
終わってからでは遅いんですよ。

泣きながら、ケモに対して出て来る言葉は「ありがとう」ただそれだけでした。
本当に、ただただ「ありがとう」でした。
愛犬家とかそんな私ではありません。どちらかというと、犬として見ていないというのか何と言って良いのか分かりませんが、あまりカワイイカワイイって事はしてなかったです。
でも、屋久島に来て15年。ずっと、ずっと一緒に居たんですよ。
誰よりも、付き合いが長いのです。どの誰よりも…。
来た当初は、仕事も忙しく、子犬のケモにも厳しかったように思います。
それでも、あの子は健気でした。思いやりのある、本当に健気な子でした。
そのせいか、みんなから愛されたと思います。
ケモは、本当にたくさんの人に優しくしてもらいました。

リピーターさんのKさん達なんて、あの弱り切ったケモを見ても優しく接してくれた><
本当に嬉しかった。ケモは幸せ者でしたよ。

心の準備も整わず、この後どうしたらよいかも分からず。
以前に愛犬を事故で亡くしたMちゃんに朝早くから電話させてもらい、屋久島の現状を聞きました。
屋久島では、何頭か集まってから、一斉に焼いてくれるみたいなのですが、私はその日までケモをどこかに放置されておかれるのが貯まらなく嫌でした。もちろん、冷凍されて保管されるみたいなのですが…。
それに…。
ケモは土や草が大好きで、そんな草原みたいな所を気持ちよさそうに跳ね回っていたのです。
だから、出来たら土葬してあげたかった。
でも、自分の土地さえない。
ケモを埋めてあげる場所さえ無いのです。
Mちゃんの土地の一角に埋めても良いよと言われました。
考えて考えて、ケモならばどこが喜ぶか一所懸命考えました。
結果、庭先に埋めようと決意しました。
この岩盤がすぐに出て来る土地で果たしてどこまで掘れるか不安だったけど、とにかくこの決断がベストだと思った。
そして、いつかこの土地を離れ、自分の土地を持つ日が来たら、一緒に引っ越しをしようと。

ケモのこの世での肉体は終わりを告げました。
後悔。そんな生やさしいものではないくらい、もっとしてあげたかったことがあり、何故しなかったんだという事ばかりが頭に浮かんで来ます。
それも全ては自分の出した結果なのです。
後悔するくらいなら、何故その時にやらないんだ!まさしくその通りです。
どこか、ずっと続く。そんな甘い仮定の上に、私は安穏としていたのでしょうね。

ケモが動かない。
それはもう例えようも無い悲しみです。書いている今でさえ…。
ケモ…。
もっと居て欲しかった。もっと手伝わせて欲しかった。もっと、もっと…。
自分が何のために生きているのかさえ分からなくなりました。

ケモには、本当に色々な事を教えて貰いました。
きっと、この最期の瞬間もまた私に欠けているものを教えてくれたのだと思います。
私は本当に恵まれています。
ケモと出逢えて、ケモを愛してくれる人達と出逢えて。
最期の最期まで手助けを申し出てくれた皆さん、本当にありがとう!
ケモを私以上に世話してくれた妻に感謝。
ケモを可愛がってくれた子供達に感謝。

さっき、子供達を寝かしつける時に、次男が「ケモちゃん暗くて怖いかなぁ…」って言ったら、長男が「ケモちゃんは天国に行ったから怖くないよ」って言ってました><
2人が「死」というものを理解しているとは到底思えません。もうすぐ3才と、6才ですからね。
でも、分からないなりに想ってくれる事が何より嬉しくて、また泣いてしまいました。
子供は朝ビックリしたでしょうね…。自分の父親が外でずっと泣いているのですからね。
こういう時って、子供達は声をかけてこないものです。

みなさんから受けた愛情を胸に、ケモは永眠しました。
激しい頭痛の中に、ケモの思い出ばかりがこみ上げてきます。
今日も、ケモとの散歩道を走ってきました。
振り返れば、何度通ったか分からないこの道。
もう戻らないのですよね。当たり前ですが、当たり前ほど怖いものは無いですね(泣)

最期に、ケモへ。
俺の所に来てくれて本当にありがとう。
最期の瞬間まで待っていてくれて本当にありがとう><
朝まで長かっただろうね。でも、待っててくれて本当に嬉しかった。
本当にありがとう。
また、そちらの世界で思う存分走り回ってな^^
本当にありがとう、ケモ。

いただいたコメント
  1. 元検見川住人 より:

    寂しい気持ちが紛れるわけではないですが有名なやつを貼っておきます。
    http://kennel.bellfriend.com/inuno-niji-1.html

    ケモは大好きな家族と一緒に時を過ごすことができて幸せだったと思いますよ…。

  2. 田平家 より:

    会田家の皆様、お疲れ様。そしてケモちゃん、お疲れ様。天国でゆっくりと過ごして下さい。ケモは帰ってくるのを待っていたんだね。ケモの最後の優しさだなあ、と感じました。その優しさを受け止めるパパと家族もとても寛大ですね。当たり前のことが、当たり前でなくなる日が来るなんてとても怖い。この文章を読んで、真っ先にビーンを触りに行きました。思えばビーンが遠吠えしたり、子犬を可愛がったりするようになったのも、ケモが教えてくれたと言っても過言ではありません。
    ケモの教えてくれたことが、しっかりとうちのビーンにも受け継がれていて、なんだか誇らしい。とっても純粋で賢かったケモチャンの存在はしっかりとビーンの中にも生き続けています。けもちゃん、沢山の愛をありがとう!

  3. ケモ より:

    Kさわ君、ありがとう。
    天国で楽しくやっていると思う^^
    きっと走り回っているよ。
    ずっと走れなかったから、さぞかし気持ち良いだろうなぁ。
    現世で、最期まで苦しみに耐えながらも生を全うした。
    がんばったよ、ケモはね。

  4. ケモ より:

    田平家の皆様。
    ありがとうね。ビーンはケモと一緒に時間を過ごした仲だもんね。
    大人になったらお互いのプライドがぶつかっていたけど、それはそれで良いことだ。
    ビーンが赤ちゃんの時に、ケモはすでに6,7才くらいだったのかなぁ^^
    小さいビーンにじゃれつかれても、じ〜っとしていた姿が目に浮かびます><
    こうやって見ると、色んな所にケモの形跡はあるんだなぁ。
    こういう事を書いていると、もっとしてあげれば良かった!って思うけど、そういう事は辞めるね。
    みんなでビーンを大事にしてあげてね^^
    またいつか、近くを通る際はお線香をあげていってください。
    ありがとうね。

  5. YaYo より:

    ケモのこと、本当に残念でした。
    言葉がなかなか見つからず、何度も読んで。

    会田さんのそうしたたくさんの思い、伝わっていると思います。
    出会って、当たり前の日々、そしてその時まで。
    きっと全部わかってたと。
    シアワセだっただろうな。

    自分以外の誰かのためにできること。
    当たり前のはかなさ。
    あらためて思いました。

    ケモがあちらで思う存分走り回れることを、私もお祈りさせていただきます。

  6. ケモ より:

    YaYoさん
    こんにちは。
    コメントありがとうございます。ケモも喜んでいるはずです^^

    ケモは全てを分かっていたでしょうねぇ。
    何もかも。その上で、全てを受容していたように思います。
    ケモのおかげで、私は色んな貴重な時間を過ごさせて貰いました。

    ケモには、思う存分好きな事をして欲しいですね。
    49日までは、お世話になった人にお礼に行っているという話を聞きました。
    きっとあちこち今も飛び回っていると思うので、何かまだ生きている感じさえしてしまいます。
    ケモは、きっと新たな楽しい事でいっぱいだと思います^^
    コメントありがとうね。

  7. 福岡の池野 より:

    ケモ、ホントにおつかれさまでした。
    そして会田さん、ケモはきっと会田さんの愛情を身に染みてわかっていると思います。
    きっとケモはそんな会田さんに最後に会いたくて、待っていたんだと思います。
    人が亡くなるとき、五感の中で一番最後まで残るのは聴覚だとききます。
    きっといぬも同じだと思います。
    最後に会田さんの声を聞きながら、体に触ってもらいながら、ケモは幸せな気持ちで旅立つことができたと信じたいです。
    私は直接ケモに会ったことはありませんが、あちらで思いっきり走って楽しんでくれることを心からお祈りしたいとおもいます。

  8. ケモ より:

    池野さん、こんにちは。
    ケモが最期待っていてくれたのは間違い無いと思います。
    嬉しかったし、それ故やりきれなかった…。
    最後まで聴覚が残るのですね!
    いっぱい、いっぱい話しましたよ。多分、もう死んでしまってからもずっと…。
    でも、声が届いていたなら良かった。
    ケモならば声も必要無かったのかも。
    ケモのために、こやってコメントいただき本当に感謝しています。
    ありがとうございました。ケモは幸せものです。

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